日本人の4分の1の方は腰痛に悩まされていると言われています。
高齢者だけでなく、若い人でも腰に痛みを抱えている人が多く、男女ともに腰痛の症状を自覚されています。
腰痛の約20%は、椎間板ヘルニアや骨の異常が腰痛の原因と言われていますが、それ以外の約80%の人は病院に行っても原因が特定できない慢性的な腰痛で苦しんでします。
慢性的な腰痛の原因は、生活習慣や心因性によるストレスとも言われています。
そして、一日酷使した腰をしっかり休めていない事が原因でもあります。
だからこそ、腰痛持ちの人は寝具選びがとても大切です。
一日寝ても腰の疲れが取れなかったり、腰の痛みがひどくなる場合は使っている寝具がよくない可能性があります。
薄っぺらいせんべい布団や柔らかすぎるマットレスで寝ていることはありませんか?
適切な布団やマットレスで寝ないと腰痛が改善するどころか悪化する可能性があります。
マットレスが欲しいと思っても、たくさんの腰痛対策マットレスがあり、どのマットレスを選ぶと腰の痛みに効くのかわかりませんよね。
そこで腰痛を改善するためのマットレスの選び方をご紹介したいと思います。
腰が楽になる4つの腰痛対策とは
腰痛が改善するマットレスの選び方の前に、腰が楽になる腰痛対策を考えたいと思います。
一般的な腰痛対策を見ていくことで、腰痛対策のマットレスの選び方のヒントが見えてくるのではないでしょうか?
1.軽い運動もしくはストレッチ
腰痛を改善するのに運動やストレッチが有効だと聞いて実践している人も多いですよね。
軽い運動やストレッチは気持ち良くストレス解消にもなります。
筋肉に柔軟性があると腰は痛めにくくなります。
ただし、運動やストレッチをやり過ぎると逆に腰を痛める可能性があるので注意が必要です。
その証拠に腰を痛めてるアスリートの方はたくさんおられますよね。
やり過ぎなければストレッチなどは腰痛に効果的ですが、腰の痛みがマシになるとやめてしまったり、疲れた日は面倒に感じて、段々やらなくなってしまいますよね。
毎日ストレッチをし続けるのは本当に難しいです。
2.湿布を貼る
肩こりや腰の痛みのある箇所に湿布を貼ったことはありますよね。
筋を痛めたり、ギックリ腰など急性的な痛みには冷湿布で冷やすのが効果的で、慢性的な肩こりや腰痛には温湿布で温めるのが良いと言われています。
確かに湿布を貼れば痛みが和らぎますが、腰痛が治ることはありませんよね。
湿布に含まれる鎮痛・消炎剤により一時的に痛みが消えたに過ぎないので、肩痛や腰痛が改善することはありません。
3.マッサージや針治療
仕事や勉強など根をつめて机に向かっていると首、背中、腰の筋肉が固まり、コリがひどくなった経験はありませんか?
肩こりや腰痛がひどくなると気分も悪くなりますよね。
凝り固まった体をマッサージや針を打ってもらうととても気持ちよく、体が軽くなります。
ですが、体が楽に感じるのはマッサージ直後のみで、帰宅後には元通りの腰痛に悩むことになりますよね。
4.ブロック注射や痛み止めの薬を服用する
肩こりや腰痛がひどくなると生活に支障が出てきます。
肩こり、腰痛が原因で頭痛や吐き気などの症状が現れたり、精神的に落ち込み軽度の鬱になることがあります。
整形外科に行くと痛みを和らげるために痛み止めの薬を処方されたり、痛みがひどい時には肩や腰など痛みのある箇所に筋肉弛緩剤の注射を打つこともあります。
鎮痛剤や注射を打つとしばらくは体が楽になりますが、腰痛の原因をなくさない限り、何日かすると痛みが出てきますよね。
腰が痛くなる根本的な原因とは
一般的な腰痛対策を4つ紹介しましたが、どれも一時的に腰痛が軽減されるだけで、しばらくすると腰の痛みが再発しますよね。
それは腰が痛くなる根本的な原因を解決していないからです。
腰が痛くなる根本的な原因とは何でしょうか?
腰痛の主な原因は、
- デスクワークや勉強など長時間椅子に座っている
- 長時間の車の運転
- 前傾姿勢での作業(家事や子育て、介護など)
など、腰に負担がかかる動作を日常的に行っているからです。
腰に負担がかかると、腰回りの筋肉に緊張状態が続き、疲労して硬くなる性質があります。
この筋肉の緊張状態が続くと神経を圧迫し、腰に痛みが出始めます。
疲労を回復しないまま腰に負担をかけ続けていると筋肉に疲労が溜まり、慢性的な腰痛の原因となります。
つまり、筋肉の緊張状態を解くことが重要で、腰にかける負荷を減らしたり、筋肉を休ませることで腰回りが柔らかくなり、腰痛の悩みから解放されます。
ただし、今の生活習慣を正すのはなかなか難しいですよね。
そこで大事になってくるのが、睡眠中に筋肉を休ませることです。
多くの人の睡眠時間は6~8時間ではないでしょうか?
1日の約1/4~1/3は横になっていることになります。
寝ている間に筋肉を休ませることが出来るか出来ないかで、腰の痛みは大きく変わってくると思いませんか?
腰痛が改善する為には、睡眠中に筋肉を休ませることができるマットレスの選び方が大事だと言えます。
腰痛持ちにおすすめのマットレスの選び方
腰痛を改善するにはしっかりと体を休ませることができるマットレスを選ぶのが大事です。
自分に合ったマットレスを選ぶ事で腰痛が改善するだけでなく、首痛や肩こりなどからも解放されることが期待できます。
腰痛改善に向けたマットレスの選び方のポイントは3つあります。
1.腰が沈み込み過ぎていないこと
マットレスが柔らかすぎて腰が沈み込み、くの字の形で寝ていると、体が歪んだ状態となり、筋肉が緊張した状態になります。
くの字の形で寝ていると腰への圧がかかるため、いつも以上に負担がかかり、腰痛が悪化してしまいます。
やわらかめのマットレスは肌ざわりも良く、寝心地が良いと感じがちですが、腰痛持ちの人は注意が必要。
自分の体重を支えられない柔らかすぎるマットレスは選ばないように気をつけることです。
2.体とマットレスの間に隙間がないこと
横になった時に体とマットレスの間に隙間があるとマットレスが硬すぎるので腰痛に良くありません。
マットレスが硬すぎると肩や腰、ふくらはぎなど局所的に圧力がかかるため、硬すぎるマットレスは選ばないようにしましょう。
腰だけでなく、寝起きに体の節々が痛くなる人はマットレスが硬すぎるので、やわらかめのマットレストッパーを重ねるか、自分の体に合った適切な硬さのマットレスに買い替えた方が良いですよね。
背中の間に隙間がなく、理想的なS字カーブの姿勢で寝れ、体圧分散ができるマットレスか腰痛に良いマットレスと言えます。
3.寝返りがしやすいこと
適度な回数の寝返りをする事が体の矯正と筋肉の緊張をほぐす効果があります。
寝返りで大事なことは寝返りを打つ回数です。
寝返りが多すぎると疲れが取れず、熟睡感も感じにくくなりす。
寝返りが少ないと筋肉の緊張が取れないだけでなく、血行が悪くなる原因です。
マットレスの硬さが硬すぎると寝返りの回数が多く、柔らかすぎると寝返りの回数が少なくなる傾向があります。
また、男性は寝返りが多く、女性は寝返りが少ないなど、筋肉量の違いによっても寝返りの性質が異なります。
気になるマットレスには体験寝をして、力を入れすぎなくても自然に寝返りが打てることが理想的な自分に合った硬さになります。
自然に寝返りができることが腰に溜まった疲労をとり、慢性的な痛みから軽減されていきます。
腰痛には高反発マットレスがおすすめ
腰への負担が少ない最適な硬さを選ぶことが大事です。
腰痛におすすめのマットレスは表面はやわらかいけど、体を下からしっかり支える構造のマットレスがおすすめです。
感覚的には硬すぎる、柔らかすぎずというよりも、硬くても柔らかいという表現が近いです。
一般的に低反発マットレスは体をしっかり支えることが出来ず、沈み込む事が多く、逆に高反発マットレスは柔らかくそして下からしっかり体を支えてくれるマットレスが多いです。
体圧分散に優れた高反発マットレスは、正しい睡眠姿勢で寝やすいです。
腰痛対策マットレスと売り出されているものは高反発マットレスが多いと思います。
コイルマットレスであれば、ポケットコイルマットレスもしくはボンネルコイルマットレスの上にやわらかめのマットレストッパーと組み合わせるのもアリだと思います。
まとめ
一日の腰の疲れをしっかり取れていれば腰痛に悩むことはありません。
理想的な寝姿勢とは立った姿勢をそのまま横にした状態です。
つまりS字カーブの姿勢が理想的な寝姿勢と言えます。
正しい睡眠姿勢で寝るためには、自分の体重に合ったマットレスの硬さで寝ることが大事です。
適切な硬さのマットレスの上であれば、体をコントロールしやすく、安定して寝れます。
体を起こしたり横たわる動作がスムーズにしやすいので、寝た時の体と背骨への負担が少なく、腰痛の改善につながります。
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