犬がフローリングで滑ると危険!滑り止め対策6つの方法とは

犬とフローリング ペット
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昔は、一戸建ての庭に犬小屋を置いて犬を外で飼う家庭が当たり前でした。

最近では、室内飼いする家庭が多くなりましたよね。

一戸建てだけでなく、賃貸マンションやアパートで犬が飼える物件が増え、一人暮らしの寂しさから室内で犬を飼う人が増えましたよね。

犬を家族と同じように大事に育てられていて、小型犬だけでなく大型犬も室内で飼われているご家庭も多いです。

外で飼うよりも室内の方が安心で、人間同様、快適な住環境といえます。

ただし、室内飼いゆえに心配なのがフローリング床です。

コストパフォーマンスが高く、掃除がしやすく、見た目もきれいなことから、近年の床材にフローリング材がよく使われています。

しかし、土とは違い、フローリングの床は硬く、滑るので、犬にとってダメな床材です。

チワワやトイプードルなどの小型犬は、フローリングを嫌がる素振りや怖がるワンちゃんがいて、恐怖からフローリングの上を歩けない犬がいます。

フローリングに慣れていないせいだと思い、フローリングの上を歩くように無理強いしたり、フローリングの対策を何もせずに、そのままの状態にしていることはないですか?

犬がフローリングで滑ると様々な病気やケガを発症させるリスクがあります。

とくに先天性疾患がある犬にとっては、滑りやすく硬い床は大変危険な環境といえます。

また、子犬期に足や腰に負担がかかる生活をしていると、成犬期や高齢犬期に腰や関節の疾患になりやすいです。

愛犬が病気やケガをすると、飼い主も辛い思いをすることになりますので、そうならない為にも、フローリングの滑り止め対策だけでなく硬さ対策についてもご紹介したいと思います。

犬がフローリングで滑ると危険な理由とは!気をつけたい5つの疾患

犬にフローリングは危険

走ることが大好きなワンちゃん♪

元気な小型犬だと家の中を滑りながら走ったりしていませんか?

フローリング床は滑るだけでなく、硬いので足や腰への衝撃が相当なものです。

フローリングの上で生活する犬は、関節・膝(ひざ)・腰に想像以上の負担が掛かっています。

産まれた時から、関節や膝に病気を抱えている犬の場合、ちょっとしたはずみで症状がひどくなります。

子犬や小型犬はきしゃで体が小さく、すぐに病気やケガをしますので、とくに注意が必要ですよね。

犬にとってフローリングがダメとは言えませんが、フローリングの床で生活する上で気をつけたい脚や腰、関節に関するケガをご紹介します。

1.小型犬に多い膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

膝蓋骨とは、ひざのお皿の骨のことで、正常な状態は、ひざ関節の真ん中にあります。

膝蓋骨脱臼とは、ひざのお皿が真ん中からずれた症状のことをいいます。

ひざ関節の形成異常の多くが、産まれながらの先天性が原因です。

先天的に膝蓋骨に異常がある犬は、滑った拍子や飛び降りたときの衝撃で脱臼しやすいです。

脱臼が続くと、ひざの靭帯(じんたい)にダメージを与え、ひどくなると歩行がままならなくなります。

遊んでいる時や、壁にぶつかった時、歩いている時など、突然、はうようになったら、膝蓋骨脱臼の疑いがあります。

その場合はすぐに獣医師の診断を受けて欲しいですね。

【膝蓋骨脱臼になりやすい犬】

  • チワワ
  • トイ・プードル
  • ヨークシャー・テリア
  • パピヨン
  • ポメラニアン
  • マルチーズ
  • キャバリア

2.胴長短足の犬種に多い椎間板ヘルニア

椎間板(ついかんばん)は背骨のあるゼリー状の組織で、骨と骨の間にあり、衝撃を和らげるクッションの役割をしています。

ヘルニアとは本来あるべきところから飛び出した状態の意味です。

椎間板ヘルニアは、何かの原因で椎間板が飛び出し、背骨の中にある神経を圧迫しています。

椎間板ヘルニアが起こった場所にもよりますが、突然、後ろ足が動かくなってしまいます。

脊髄神経(せきずいしんけい)の病気で、下半身が麻痺します。

麻痺が起きると、場合によっては歩行が困難になったり、排せつのコントールができなくなる怖い病気です。

もし、その様な症状が見られた場合、少し様子を見ようなどと思わずに、すぐに神経の病気に対応してくれる獣医師の診察を受けることをおすすめします。

【椎間板ヘルニアになりやすい犬】

  • ミニチュア・ダックスフンド
  • ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
  • ビーグル

3.大型犬に多い股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)と関節疾患

股関節形成不全とは、太ももの骨と骨盤とをつなげる股関節の形に異常が見られる状態です。

遺伝的な要因が多い病気です。

子犬期にはわからなくても、生後6ヶ月ごろからおかしな症状が現れてきます。

股関節形成不全の症状として、

  • 腰が左右にゆれて歩く
  • うさぎのように飛び跳ねるしぐさ
  • 運動を嫌がる
  • 後ろ足を伸ばして座る

遺伝的なものとは別に、肥満や過度の運動が原因で、後発的に関節疾患になることがあります。

とくに骨が発育する成長期(生後60日)の間に、股関節に力が加わると骨盤の形成に悪い影響が出ます。

愛犬の体重が重かったり、無理な運動をさせると骨の発育によくないので注意したいですよね。

また、クッション性がないフローリングの上は、骨や関節への衝撃がもろにあるので気をつけたいですよね。

【股関節形成不全になりやすい犬】

  • ラブラドールレトリバー
  • ゴールデンレトリバー
  • ジャーマンシェパード

4.成犬期に気をつけたい脱臼や骨折

子犬期と違い骨格や筋肉が発達した成犬期でも、小型犬は脱臼や骨折に注意が必要です。

脱臼とは、骨の関節が外れることをいいます。

小型犬を前足だけを持って抱き上げた拍子に、骨がはずれることがあります。

また、体が小さくでも活動的なチワワはソファやイスの上から飛び降りた拍子に、肩などを脱臼するケースがあります。

脱臼はくせになりやすく、何度も続いて長引くと、じん帯を痛めたり、骨が折れることも考えられます。

高いところから飛び降りて、床が硬いと脱臼で済まずに骨折する場合もありますので、成長したからといって油断はできないですよね。

5.高齢犬期に気をつけたい前十字靭帯断裂(ぜんじゅうじじんたいだんれつ)

年を取ると人間と同じように関節や呼吸器の機能が低下して、様々な疾患があらわれてきますよね。

若い頃のように活発に活動するチワワはとくに注意したいです。

高齢の犬はじん帯が弱くなっていますので、ジャンプをしたり、飛び降りたりして衝撃が加わると、ひざのじん帯が断裂してしまいます。

もともと膝蓋骨脱臼を起こしていると、じん帯にかかる負担が大きくなっていますので、余計じん帯が損傷しやすいです。

また、老犬の肉球は若い時より乾いてカサカサになっていますので、滑りやすくなっています。

子犬期から、滑りやすく、弾力性のないフローリングで長年過ごしていると、老犬になってから疾患となってあらわれてくることがあります。

子犬期の過ごし方には、ぜひとも気をつけて欲しいと思います。

愛犬の歩き方がおかしくないですか?

飼い犬がびっこを引いたり、脚を気にしている素振りがないか、普段から気にかけて上げてください。

とくに次のような症状がないか常にチェックしたいですよね。

  • 脚が曲がってみえる
  • 脚に力が入らない
  • 触れると痛がる
  • 脚を地面につけない

散歩中に転んで怪我をしたり、抱っこして誤ってフローリングに落としたりしてなくても、歩き方がおかしいときは、すぐに獣医師に見せて欲しいですよね。

とくに子犬の歩き方がおかしいときは、先天性の関節や膝の疾患を疑う必要があります。

すぐできる!滑りにくくする3つの方法

特別に何か滑り止めグッズを買う必要がなく、犬のケアや掃除をするだけで滑りにくくなる方法を紹介します。

1.肉球の間の毛をカット

犬の肉球の毛を切る

犬の足の裏にある肉球を触るとわかりますが、湿っていますよね。

肉球があるおかげで、フローリングの上を歩く時に、滑りにくくなっています。

ただし、肉球の間から毛がはみ出ていると、肉球と床の間に毛が入り込み、滑りやすく歩きにくくなります。

歩きにくいと、腰に負担がかかって、ヘルニアなどの腰の病気が発症する可能性が高くなります。

肉球の間からはみ出した毛は、こまめにカットしてあげると良いですよね。

2.伸びた爪を切ってあげる

犬の前足の爪

爪が伸びてくると、フローリングに爪が当たり、歩きにくくなるだけでなく、爪が折れたりする危険があります。

家の外で飼っている犬の爪は、自然と削られますが、室内犬の場合は、爪が伸びやすい傾向にあります。

爪が伸びてくると床を歩いたときに爪が当たる音がしますので、爪が伸びてきた合図です。

爪が伸びると血管も同じように伸びていくので、爪が伸びすぎると爪切りが難しくなります。

こまめにチェックして、切ってあげると切りやすいですよね。

爪切りのやり方は、肉球を押すと爪が出てきますので、先端を切ってやすりで磨き、爪の先を丸く仕上げます。

爪切りはパチンと大きく切らないで、少しずつ切って削るようにするといいですよね。

爪の内部のピンク色の部分は血管が通っていますので、絶対に切らないように注意してください。

爪切りで痛い思いをさせると、その時のことをいつまでも犬は覚えています。

爪切りを嫌がるようになってしまうので気をつけたいですよね。

3.フローリングをこまめに掃除する

フローリングにほこりや毛がたまっていると、滑る原因です。

フローリングの上を裸足で歩くとよくわかりますが、掃除機をかけた後のフローリングは滑りにくいですよね。

ほこりがたまっていると肉球が乾いているようなもので、滑り止めの効果が薄れてしまいます。

衛生的にも良いですので、こまめに掃除機をかけるようにしたいですよね。

簡単にできる!フローリング床の滑り止め3つの対策

犬がフローリングで滑らない

さきほど紹介した方法だけでは、フローリングから愛犬を守るのにちょっと不十分ですよね。

多少、費用はかかりますが、大切な犬のためにも検討して欲しい対策です。

1.ワックスで滑り止め対策

ペット用の滑り止めワックスをフローリングに塗ると滑りにくくなります。

グリップ力が強すぎると、踏ん張った時に突っかかってしまったり、粘着が強いと不快に感じますよね。

ペット用ワックスは多少滑るくらいの滑りにくさになっています。

新築の場合、家具を置く前に、フローリングを業者にお願いしてコーティングされるお家もありますよね。

すでに住んでいる状態や、賃貸マンションなどはコーティングを頼むのは難しいと思います。

その点、ワックスはコーティングに比べ、手軽にできますよね。

ワックスを塗ると滑り止め対策だけでなく、フローリングの保護になり、キズがつきにくくなるのも嬉しいメリットです。

ただし、床が滑りにくくなるのですが、クッション性が良くなることはありません。

ワックスを塗ってもフローリングの硬さはやはり硬いままです。

ご主人が帰ってきて、嬉しさのあまり飛び跳ねた時や、ベッドなどから着地した時の衝撃は吸収できません。

2.フローリングに絨毯(じゅうたん)を敷く

じゅうたんを敷いてあげると、滑りにくく、犬は歩きやすくなります。

また、じゅうたんを敷くことでフローリングの硬さも和らぎますので、関節や腰にかかる負担も軽減できます。

ただし、衛生面では心配になりますよね。

じゅうたんは、ほこりや毛が絡みやすく、敷物の中でもダニが発生しやすいと言えます。

子犬の場合、粗相(そそう)をしてしまうことがありますので、一部が汚れてしまっても全て取り替える必要があり、掃除をするのが大変ですよね。

また、冬の寒い時期はカーペットを敷いていると気持ち良いですが、夏場は暑いです。

年中敷きっぱなしに出来ないところもデメリットに感じますよね。

3.滑りにくく、弾力性があるコルクマットがおすすめ!

コルクマットの上で寝る犬

コルクマットの表面に使用されているコルク材は、滑りにくい素材です。

コルクは弾力性に優れた素材ですので、足や腰への衝撃を吸収してくれます。

体への負荷を吸収するだけでなく、足音も吸収してくれます。

2階以上のマンションで室内飼いをしていると、階下への防音対策にもなります。

愛犬が粗相をしてしまっても、ジョイント式なので、汚れた部分だけを洗うことができます。

汚れがひどい部分については、そのマットだけ取り替えることができるので、コストパフォーマンスに優れていますよね。

コルクマットはカットしやすく、自由に配置レイアウトできますので、犬の動線だけ敷き詰めることが可能です。

コルクマットは犬が噛んでしまったり、舐めても安全な素材で作られています。

断熱効果が高いので、夏は涼しく、冬は暖かく、一年中敷いておけるのが良いですよね。

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コルクマットのデメリットといえば、インテリア面で難を感じることではないでしょうか?

コルクの素材の風味は、人の好みや部屋の家具の色合いなどによって意見がわかれます。

リビングの雰囲気に合っていなかったりすると、いくら愛犬のためとはいえ、抵抗を感じると思います。

その場合は、木目調といった多くの柄や色のあるジョイントマットがあります。

コルクマットと同じように滑りにくく、クッション性の高いEVA樹脂で作られています。

まとめ

医療の発達やドッグフードの質が上がり、人間と同じように犬の平均寿命が延びています。

高齢になればなるほど、様々な病気やケガになりやすいです。

愛犬の関節や足、腰の病気やケガから守るためにも、犬がフローリングで滑ることのないようにしてあげたいですよね。

滑ることに重点を当ててきましたが、フローリングの硬さからも守ってあげて欲しいと思います。

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