赤ちゃんの室内事故の事例と防止対策

お風呂に入る赤ちゃん 赤ちゃん
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赤ちゃんの成長スピードは親が思っているよりも早いことがあります。

昨日までできなかったことが突然できるようになります。

生後3ヶ月から4ヶ月ごろになると手足をバタバタしたり、手が届く範囲の物はつかみます。

生後5ヶ月から6ヶ月ごろからずりばいを始める子もいます。

月齢が進むにつれて、寝返り、はいはい、つかまり立ち、あんよとできることや行動範囲が広がっていきます。

指先で物をつかんだり、口に運んだりすると、室内での事故の危険性が高まります。

小さなけがまったくなく成長する赤ちゃんはいませんが、後遺症が残ったり、命に危険が及んだりする事故は絶対に避けないとだめです。

でも、生活の中でママやパパが赤ちゃんからまったく目を離さずにいることは不可能に近いですね。

大事なのは事故が起こりやすいポイントを知り、赤ちゃんに危険が及ばないように対策を考えることです。

室内の家具や物の置き場所を赤ちゃんの視点に立って確認しましょう。

発達別の起こりやすい事故とは

赤ちゃんの誤飲

赤ちゃんの月齢ごとに起こる事故は変わります。

ねんね・寝返りのころ

月齢の目安:新生児~生後5ヶ月ごろ

転落

ベッドやソファから、抱っこしていたママの手から滑り落ちる。

窒息

赤ちゃんの顔に布やタオル、ビニール袋、ぬいぐるみがかかる。

布団に顔が沈む。

スタイやよだれかけのひもなどが首に巻きつく。

誤飲

小さいものやおもちゃの一部を飲み込む。

やけど

ホットカーペットや床暖房による低温やけど。

おすわり・はいはいはいのころ

月齢の目安:生後6ヶ月~10ヶ月ごろ

誤飲

タバコ、コイン、ボタン、電池、薬、小さいおもちゃなど。

やけど

ストーブやアイロンを触ってやけどをする。

切り傷

はさみや刃物などを触って切ってしまう。

転落

階段、段差やソファ・ベッドなどから落ちてしまう。

溺水(できすい)

おふろの残り湯やバケツに張った水に頭から突っ込んでおぼれる。

立っち・あんよのころ

月齢の目安:生後11ヶ月~1歳半ごろ

転落・転倒

椅子や階段で滑って転げ落ちる。

フローリングの上で滑ってこける。

誤飲

医薬品・化粧品・ボタンなど。

指をはさむ

ドアや引き出しなどに指を入れてはさむ。

やけど

ガス台やポット、加湿器、炊飯器の蒸気でやけどをする。

感電

コンセントに指やピンなどを突っ込んで感電する。

事故防止対策としてチェックすべきこと

思わぬ事故を防ぐために、最低限やっておきたいことを発達別にまとめました。

早めに対策を講じ、発達が進んでも油断せずに赤ちゃんを見守って欲しいと思います。

ねんね・寝返りのころ

  • ベビーベッドの柵は上げていますか?
  • 赤ちゃんをソファの上に寝かせたまま目を離していませんか?
  • 不安定な場所、滑りやすい場所で赤ちゃんを抱っこしていませんか?
  • 浴室に滑り止めのシートははりましたか?
  • 赤ちゃんの口に入る&顔にかぶさるようなものを赤ちゃんのそばに置いていませんか?
  • ベッドの柵にスーパーの袋やひもなどをかけていませんか?
  • 寝ている赤ちゃんの頭の上にベッドメリーをつけていませんか?
  • 額やカレンダーなど落下する可能性があるものはありませんか?
  • 抱っこホルダーなどの育児用品は説明書を読み、正しく使っていますか?
  • チャイルドシートやベビーカー、ラックに乗せるときは安全ベルトをしていますか?

ずりばい・おすわり・はいはいのころ

  • 床の上にポットなどを置いていませんか?
  • 赤ちゃんが移動できる場所に、ストーブなどはありませんか?
  • 赤ちゃんの服のボタンなどが取れかかっていませんか?
  • 赤ちゃんの移動できる場所に、小さなおもちゃや押しピン、コイン、スーパーのビニール袋などが落ちていませんか?
  • たばこや灰皿は赤ちゃんの手が届かない所にありますか?

立っち・あんよのころ

  • 転倒したら机の角などにぶつかる場所に座らせていませんか?
  • コンセントなどに触れたり、物を入れたりできないよう、ガードやカバーをつけていますか?
  • 電化製品のコードは引っ張れないように工夫していますか?
  • キッチンや洗面所、浴室など危険なものが多い場所に、赤ちゃんが入れないようにゲートをつけるなど工夫していますか?
  • 階段など転落の危険がある所に赤ちゃんが行けないようにしていますか?
  • ストーブやヒーター、ビデオデッキの取り出し口などにガードをつけましたか?
  • 洗面台や台所の開き戸、軽い引き出しにロックをかけていますか?

もし事故が起きたときの応急処置の基本

救急セット

いくら事故の防止対策をしたとしても、やはり大なり小なり予期せぬ事故は起きてしまいます。

自分の子供がけがをすると親はパニックになりやすいです。

あわてず適切に対処できるように応急処置の基本は知っておくといいと思います。

ただし、自分の手に負えないときは迷わず救急車を呼ぶかすぐに病院に連れて行きましょう。

ぶつけた

赤ちゃんはあんよをしていて転んだり、よろけた拍子に家具や床などにぶつかることがあります。

あわてずに、けがの状況や意識があるかを確認しましょう。

頭や顔を打ったとき

大声で泣いたり、こぶができても、そのあとケロッとしているなら心配はありません。

患部を冷水でしぼったタオルで冷やしてあげてください。

ケーキを買ったときなどにもらう保冷剤を取っておいて冷凍室に常備しておくと便利です。

おなかや胸を打ったとき

体に触れてみて、とくに痛がる部分がなければまず問題ない思います。

おなかを打ったときは服を緩めて安静にさせてください。

腕や足を打ったとき

打った部分がひどく腫れたり、触ると激しく痛がる場合は病院へ連れて行ってください。

赤くなっている程度なら、冷やして様子をみます。

出血した

かすり傷程度なら、傷口を流水できれいに洗い、泥や破片がついていたら取り除きます。

水分をふいたら、傷口をばんそうこうや清潔なガーゼで圧迫して止血をします。

頭から出血しているとき

清潔なタオルなどで傷口をしっかり押さえて止血し、しばらく様子を見ます。

傷が深い、大きい場合は必ず受診してください。

けがの場所が頭の場合、念のため脳波などの検査をしてもらうと安心です。

傷口が開いているとき

傷口を清潔なガーゼなどで5分以上強く圧迫し、止血をしてください。

それでも出血し続けるときや傷が深い、大きい場合は病院へ連れていきます。

唇や口の中を切ったとき

唇からの出血は、清潔なガーゼなどで唇をつまんで圧迫し止血します。

口の中や歯ぐきは、ガーゼを傷口に当てて止血をしましょう。

やけど

すぐに患部を10分以上冷やします。

基本は流水ですが、部位や状況によって異なります。

冷やしすぎると体温が下がるので、身震いを始めたら冷やすのはやめるようにします。

腕・足をやけどしたとき

弱めの流水を患部の少し上からまんべんなくかけて冷やします。

洗面器やバケツに水を流したまま手足をつけて大丈夫です。

顔・頭をやけどしたとき

顔は冷水で絞ったタオルを交換しながら冷やします。

頭はシャワーの水を直接かけます。

全身・広範囲をやけどしたとき

衣類を脱がせると皮膚が一緒にはがれることもあります。

衣類のままシャワーをかけ、そのあと毛布にくるんですぐに病院へ連れていきます。

はさんだ

好奇心が旺盛な赤ちゃんは窓や引き出し、扉を一人で開閉したがり、すき間に指をはさむ危険があります。

扉の勢いが強いと、骨折など大きなけがをする恐れもあります。

赤ちゃんの様子を観察し、腫れや痛みが続く場合や、出血が止まらないとき、また、内出血して紫色になっている場合はすぐに受診しましょう。

出血があるとき

患部を清潔なガーゼなどで圧迫して止血し、そのあとは冷水で絞ったタオルを当てて冷やし、様子をみましょう。

誤飲した

赤ちゃんの手が届く場所に、口に入る大きさのものを置くのは避けましょう。

ラップの芯(直径約40mm)の中を通る大きさのものは飲み込める大きさなので、とくに注意が必要です。

呼吸が弱くなったり、せき込んで苦しそうなときは、のどに異物が詰まっているサインです。

口の中に指を突っ込んで取り出そうとせずに、赤ちゃんを太ももの上にうつぶせにして抱え、背中をたたいて吐かせましょう。

取ることができない場合は、至急病院へ行ってください。

まとめ

赤ちゃんの成長は親にとっても大変うれしいものです。

昨日までできなかったことが突然できるようになると自分のことのように喜びますよね。

しかしそれだけ行動範囲も増えて、同時に危険なことが増えてきます。

赤ちゃんの育児以外にもやるべき家事は山のようにあります。

四六時中、子供を見続けることはできませんので事故が起きないように部屋作りや室内の環境を整えてあげて欲しいと思います。

また、万が一事故が起きたとしてもけがの程度を軽減する上で便利グッズがあります。

事故対策の便利グッズの例として

  • テーブルやイスの角やふちを柔らかい素材でかぶせる。
  • 戸棚などの扉が開いたり閉じたりできないようにするストッパー。
  • おふろの滑り止め。
  • キッチンなどに入れないようにゲートをつける。
  • フローリングの床にジョイントマットやコルクマットなどを敷く。

など、事故対策のグッズをチェックして取り入れるといいと思います。

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